夜の青さを知っているか
君の何気ないため息が
ゆらりと暗闇のそこに溜まって
かすかに光を放つ青
夜の青さを知っているか
空が燃えるような夕暮れに
ようやく止んだ長雨が
名残惜しげに乾く青
夜の青さを知っているか
やがて来る朝に怯え
ああ、いつまでもここにいさせてと
必死に請うた哀願の青
夜の青さを知っているか
東の空がおもむろに白む
その寸前にいっそう深まった
夜の終わりを告げる青
夜の青さに身を焦がし
冷たい炎の夜をぼんやりと
あるいは物思うかのように
じぃっと眺めては
ああ、朝を待っていやしないよ