自分のこれまでの経験を振り返ると、もしかしたら自分はヤングケアラーのような状態だったのかなと感じました。僕は家業を手伝うことが当たり前の環境で育ったため、小学生の頃から働いていました。学校には行けていましたが、土日やGW、夏休みなど長期休みはずっと働いていました。休日に長時間働いて、そこから勉強するのは厳しく、平日の勉強にしわ寄せがくるような状態でした。高校に上がってからはそれが顕著に現れました。地区の中でも進学校に進んだため、勉強は一段と難しくなり、家族から頼られることも多くなったことで毎日ヘトヘトの状態でした。
休日に遊ぶ時間はほとんどなかったため、誰かを遊びに誘うことはとても少なく、誘われても断ってしまうことが多々ありました。友人から聞く「遊びに行った、おいしいものを食べた」話、SNSに投稿されている友人達・同級生が遊んでる写真を見聞きすると、悔しさだったり、劣等感だったり、「なんで俺だけこんな目に合わなきゃいけないのか」ってずっと思っていました。自分の力ではどうすることもできないことが心の底から悔しかったです。
母からはうちは貧乏だから大学は出せないと言われ、進学校に進んだ意味・勉強の意義を見失うこともありました。同級生と比べると環境は良くないかもしれない、でも環境のせいにして逃げたくなかった、だから誰に何と言われようと信念・目標・夢を諦めることはしませんでした。そして大学受験では、周りの人からは無理だと言われていた第一志望の国立大学に合格することができ、奨学金も受けて通うことができています。夢への一歩を踏み出せました。