目の前の宝石があんまり綺麗だったから うっかり、手を伸ばしてしまった 僕が触れたところから どんどんくすんでいって どんどん汚れてしまって いけない 手を離さなきゃって そう思ったときには、もう、遅かった 僕の手垢でまみれた宝石が ゆっくり堕ちていく 音もせずに飛び散った 星屑なみたいな宝石は 一番、美しかった