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緋い魔女 Act 44

「いやぁ、今回は本当にありがとうございました」
雪がちらつく中、屋敷の主人はグレートヒェンに頭を下げる。
「これで我々も領民も、安心して過ごせます…」
グレートヒェンは早く終わらないものかと屋敷の主人の長話を聞き流していた。
「流石は”緋い魔女”、我らには到底出来なかったことを…」
「ちょっと」
とうとう長い話に耐えられなくなったグレートヒェンは、思わず話を遮った。
「あ、はい?」
屋敷の主人はぽかんとした表情をする。
「”コイツ”、本当に貰って行っても良いのかしら?」
グレートヒェンは親指で背後にいるナツィを指し示した。
「え、えぇ、大丈夫ですけど」
そもそも貴女様が報酬に欲しいと言いましたし…と屋敷の主人は答える。
「むしろ、”アレ”は優秀な貴女様にお似合いだろうと思われます」
屋敷の主人にそう言われて、グレートヒェンは、お似合い、ね…と反芻する。
ちら、とナツィの方を見ると、ナツィは何だか恥ずかしそうにそっぽを向いた。
「まぁ良いわ」
グレートヒェンは屋敷の主人に向き直る。
「こちらこそ、色々とありがとう」
またどこかで会えると良いわね、とグレートヒェンは屋敷の主人に背を向けて歩き出そうとした。
だがすぐに足を止め、ナツィの方を見やった。

  • 緋い魔女
  • 今年中に完結出来そうな気がする…
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