またね
って微笑む彼女は綺麗だ
今日もいつもと同じ速さで
ぴゃぴゃっと手を振って
一度ドアの向こうへ消えたかと思えば
またドアから頭を出して
ばいばい
って少し涙目で
明日も会うのにな、って俺が笑うと
その13時間が待てないの、と呟いた
そんな彼女の横顔は
ほのかに紅くて思ったより色っぽく
俺も待てる訳ないよ、と言いそうになって
堪えた
今日がとじていく
じゃーな
って笑ってる彼は優しい
今日もしれっと車道側を歩いてた
今だって私の家の門を開けたのは彼だ
そんな彼から離れるのが哀しくて
玄関に入ったけれど出て
ばいばい
って少し泣きそうになってしまうのは
これで何回目だろうか
これくらいならバレてないよね
一応顔を隠しながら言ってみる
その13時間が待てないの
彼の目が一瞬揺らいで
止まった
ドアを閉じて
今日も一人で泣く
君
あと何時間で に会えるかなぁ
彼
二人を見た太陽がちょっぴり急いで動く
明日は早く来るだろう。