君の視線が
私に向けられていた
言っちゃったもん 私
好きだって さっき
私の心の中を見透かされてるようで
心臓のばくばくを聞かれてるようで
怖くて
ただ見つめ返すことしか出来なかった
いつものノリで
はは、って 笑って
その目をひらりと細めて欲しいのに
君は そうしなかった
私の心を貫通させた視線がそのまま
黒板に刺さって離れない
去っていく君が 目の前を通った一瞬に
制汗剤の香りが残る 冷たい香りが鼻に残る
驚くほど爽やかだった
その香りに包まれたらよかったのに