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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 7.サイレントレイヴン ②

だが彼の姿にふと違和感を感じた。
…いつもはリュックサックを持っているのに、手ぶらで歩いている。
「いや、そんなにおかしい事はないか」
わたしはそう呟くと、もう結構暗いな、と家路を急いだ。

「そう言えば、この間会ったよね?」
いつもと変わらない日曜日、いつものように”彼ら”とショッピングモールで遭遇したわたしは、何気なく黎に話しかけた。
「…」
しかし、本人は沈黙。
「…何?」
どっかで黎に会ったの?とネロはこちらを睨む。
あーまぁね、とわたしは答える。
「この間、道端ですれ違ったんだよ」
特に話したりはしなかったけど、と答えると、ネロはふーんとだけうなずいた。

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