0

ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 7.サイレントレイヴン ⑧

…わたしは確かに普通の人間だけど、”異能力”の事を知ってしまった例外だ。
危険視されて一緒にいる事を嫌がられても仕方ない。
でも何だかんだで一緒にいさせてもらってるし…
あれ待てよ、とわたしは顔を上げる。
嫌がられても仕方ないけど、話す気ないって言われちゃったし…
もしかして、とわたしは立ち止まる。
「わたしって嫌われてる⁇」
思わずわたしは声に出した。
「確かに薄々気付いていたけど…」
いざ意識するとちょっとキツイな、とわたしは呟く。
…こうなると、また彼らに会いに行こうとは思えなくなってくる。
まぁ、あちらとしてはその方が良いのかもしれないけれど。
…嫌な奴とは、誰だって会いたくないし。
でも、会うのをやめたとしてもここは田舎だ。
どっちにしろそこら辺で会うかもしれない。
そう思うと、ここが割と田舎である事がうらめしくなってくる。
道端でバッタリ会うのは気まずいし。
「どうしたら良いんだか」
やっぱり、仲良くするしかないのかな、とわたしはこぼした。
…彼らとどうしたら仲良くなれるかはさっぱりだけど。

  • ハブ ア ウィル ―異能力者たち―
  • 昨日の分
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。