あれから数日後、わたしはなぜか”彼ら”と共にいつものショッピングモールにいた。
「…何で呼んだの?」
「事情聴取って奴だよ」
わたしの質問に、ネロは間髪入れずに答える。
「…はぁ」
思わずわたしは呟く。
…何しろ、いつものようにショッピングモールをほっつき歩いていたら、急に捕まえられたのだ。
色々と状況を理解できないのも無理はない。
「でも”事情”って…」
「いや分かんねーのかよ」
わたしの言葉を遮ったネロに対して、わたしはうぐっとしか答えられない。
…まぁ実を言うと察しがついているんだけど。
「あれ、そう言えば黎は?」
いつものようにネロ、耀平、師郎…といるのに黎だけいない事に気付いたわたしは、何の気なくそう言う。
「え、あれ?」
「そう言えばいない…」
わたしが言って気が付いたのか、ネロと耀平は辺りを見回した。