「ははは…」
駄目だったか…と目を暗緑色に光らせた彼は言う。
「え、え…これはどういう事なの⁇」
わたしは2人の顔を交互に見ながら言った。
すると、向こうから不意に聞き覚えのある声が飛んできた。
「はーいそこまで‼」
見ると、少し離れた所に耀平とネロと黎が立っていた。
「対決は引き分けだな」
耀平はそう言って笑った。
「…そうだな」
「今回は仕方ない」
師郎と稲荷さんはそう言って耀平達の方へ歩み寄った。
わたしはその場の状況がよく分からなくて、思わず尋ねた。
「ねぇ、これはどういう事?」
対決のターゲットは…とわたしが言いかけると、目を光らせるのをやめた師郎が言った。
「あーそれはな…実はターゲットはお前さんだったんだよ」