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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 9.エルフ ⑤

それから1週間後。
わたしはまた彼らとショッピングモールにいた。
今回もまたショッピングモールで合流して、そのまま行動を共にする形だ。
「ねーねーゲーセン行こうよー」
「それは良いけどネロ、財布の中身は大丈夫なのか?」
「ぎくっ」
いつものようにネロ、耀平、師郎は楽しそうに過ごしているが、黎だけは違った。
黎はどこか上の空みたいで、時々自分の背後を気にしているみたいだ。
「どうかしたの? 黎」
あまりにも気になり過ぎて、わたしは黎に尋ねてみた。
しかし、当人は沈黙している。
「ねぇ黎…」
「おい」
わたしが言いかけた所を、ネロが遮った。
「黎がどうかしたの?」
ネロはわたしに警戒の目を向ける。
他の2人もわたしに視線を送った。

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