「アンタ、名前何て言うの?」
ネロがそう尋ねると、少女は”風見 恵梨(かざみ えり)”です、と名乗った。
「…異能力者としての名前は?」
「それも言わなきゃいけない?」
恵梨、と名乗った少女はネロにそう聞き返す。
「当たり前だ」
一応、知っている異能力ならどんな異能力か分かるし、と耀平は言う。
「そうですか…」
恵梨さんはそう言って諦めたようにうつむくと、すぐに顔を上げた。
「わたしの異能力者としての名前は”エルフ”と言います」
異能力は、自分の姿を透明に見せる能力です、と彼女は付け足す。
ふーん、とネロはうなずいた。
「制服的にはそこの寿々谷高校の人?」
耀平が聞くと、まぁ、と恵梨さんは答えた。
「んで、本題なんだが…」
そう言って、ネロは恵理さんに向き直る。
「なぜアンタはウチの黎をつけて来たんだ?」
誤字。
下から2行目、×恵理→〇恵梨