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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 9.エルフ ⑬

ネロは訝し気な顔を向けた。
「そ、それは…」
恵梨さんの目が泳ぐ。
「それは?」
ずいっとネロは恵梨さんに近付いた。
「…彼とは遠い昔会った気がして、それで仲良くなれたら良いなって」
「何だそりゃ」
その答えを聞いて、ネロは拍子抜けする。
「なぁ黎、こいつと会った記憶ある?」
レイヴンとしての記憶含め、と師郎が黎に尋ねる。
黎はよく分からないとでもいうかのように、首を横に振った。
「えーそんな~…覚えてないんですか~」
たった数百年前の話じゃないですかーと恵梨さんは落胆の声を上げる。
「ずっと前のわたしの異能力の持ち主は大きなお屋敷の使用人で、君は…」
「もうよせよ」
恵梨さんの声を遮るようにネロは言った。
「アンタ、異能力者としての記憶に囚われ過ぎなんだよ」

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