「おい”ルシファー”」
見ると部屋の入口に帽子を被った人物が立っている。
「健康のためにも外へ出た方が良い」
その体はお前1人のものじゃないんだぞ、と帽子の人物は椅子にダン、と足を掛けた。
「アモン…」
ルシファーは微妙な顔をする。
アモンはべべ、と呼ばれた人物にも目を向ける。
「あとベリアル、お前ちょっと強引過ぎ」
もう少し優しくせい、と睨み付けた。
ベリアルはふふふと笑う。
「アモンはぼすの事が好きだねー」
「ちょっ違っ」
アモンはすぐにそっぽを向いた。
「別に好きじゃないから!」
ただ心配してるだけ…とアモンは顔を赤くする。
「うんうん、アモンは好きだもんねー」
ボクも好きだけどね、とベリアルはうなずく。
「と、とりあえず、俺は行くからな!」
アモンは気まずそうに部屋を出ていった。
「じゃあ行こっかー」
ベリアルはルシファーの手を引きながらそれに続く。
「え、ちょっと待ってよ」
ルシファーはそのまま引きずられるように部屋から出ていった。