襲撃開始から暫く、3人は森の中を走っていた。
空を見上げれば、何人かの天使がこちらを追跡している。
「…アイツら、何で急に襲ってきたんだ?」
「知らない」
「アモンが何かやらかしたからじゃない?」
「うるせぇ!」
お互いに言い合ったりしながらも、3人は追跡から逃れようと走っている。
「このままだとラチが明かないな…」
アモンはぽつりと呟く。
「じゃあ、あいつらを撒くために散る?」
「お、そうだな」
ルシファーの提案に、アモンは賛同した。
「ぼすがいいのならボクもそれに従う~」
ベリアルはのん気そうに答えた。
よし、じゃあ…とアモンはうなずく。
「解散!」
ばらっと3人は森の中でそれぞれの方向に散っていった。
だがすぐにひっと誰かの声とドサッという音が聞こえた。
「げっ」
まさか、とアモンは思わず立ち止まる。
「おいルシファー!」
アモンは名前を呼ぶが返事がない。
まずい事になった、とアモンは声がした方へ走り出した。