「嫌なものは嫌なの、分かる?」
そう言ってミカエルはアモンに近づく。
「んなこた知らねぇよ」
とりあえず今すぐ失せろとアモンは言い放った。
「…嫌よ」
そう言ってミカエルはどこからともなく大剣を出した。
「わたしの邪魔をするのなら、誰であっても…」
ミカエルはそう言いながら大剣を高く持ち上げる。
「あ、待って…」
サタンが言いかけたが、ミカエルは気にせずアモンに剣を振りかざそうとした。
「…コラー!!」
不意に上から怒鳴り声が飛んできた。
皆がぱっと上を見ると、明るい茶髪の天使が飛んでいた。
「なーにやってるのよみーちゃん!」
仕事の途中でしょうが!と茶髪の天使は地面に着地する。
「あらラフィ」
来たのねとミカエルは微笑んだ。
「来たのねじゃない!」
どこをほっつき歩いてるのかと思えば…とラフィと呼ばれた天使は呆れた顔をした。
「とりあえず、帰るわよ!」
仕事が溜まってるんだから、とラフィはミカエルの腕を掴む。
「…」
ラフィは黙って目の前の堕天使に目を向けた。
「よーラファエル、久しぶり」
サタンはそう言って笑いかける。
「…そうね、貴方の処刑以来」
ラフィことラファエルは無表情で返した。