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好きな事共有②

サザンオールスターズ「EMANON」、通算18枚目のシングル。

サザンの得意要素→大人の失恋+洋楽っぽいバンドサウンド+ブラス&ストリングスが詰まったナンバー。

......であるが、その隠し味は「地味いいね」と思っている。なんでかというと、この楽曲はリリースされた時はあまり売れなかったから(リリースは1983年7月5日。オリコン週間24位だった。ちなみにこのリリース日に6枚目のアルバム「綺麗」がリリースされた。)。

だからライブでの演奏頻度はかなり少なく、マイナーだけど、絶対にもっと売れるべき歌。

「風に身を投げるライムの樹よ」と言った「これを理解できるのは大人になってからかな」と思うくらい洗練された歌詞、冒頭のサザンの特権、原由子さんのピアノとそれに連なるエレキギター、切ないストリングスと冒頭だけでもこれだけの魅力が詰まっている。そして後半からサックスといった、ブラスやコーラスが入り、どんどん洋楽っぽくなってくる。この時、メンバーは20代後半。20代でこんなオシャレな曲を作るなんて、やっぱりサザンは天才すぎる。だから、もっと売れてもいいはずの歌だ。

ちなみにタイトルの「EMANON」は「NO NAME」(名前がない)の逆さ読み。

この曲のテーマが失恋だから、きっと「愛していた人はもういなくなったし、名前も記憶から消えちゃった」という事でこのタイトルだと思う。

また、この曲はさっきも触れた同日発売の「綺麗」というアルバムに収録。

シンセサイザーなど当時、はやり始めていたテクノサウンドを取り入れている。

冒頭のシンセサイザーがテクノ音楽時代の到来を告げている「マチルダBABY」、後半のアコギが完璧すぎるバラードナンバー「NEVER FALL IN LOVE AGAIN」、原由子さん大活躍のサザンの18番・昭和歌謡劇場「そんなヒロシに騙されて」、ベースのムクちゃんこと関口和之さんボーカルで「山羊の耳にもラブソング」などの哲学的歌詞等、ムクちゃんワールド全開の「南たいへいよ音頭」、サザンのファンへのラブレター「旅姿六人衆」などテクノを取り入れつつしっかりバンドサウンドも仕上げている全14曲収録。

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