「はぁ? あいつの電話番号?」 「そうそう。ライン持ってないんだよ、教えてくれないか?」 「知ってるわけ……いや待て、確かこの間メモした……ってあれ、一番新しいページに書いたはずなんだが……ああ、思い出した」 「何」 「この間メモ帳が見つからなかったからこっちに書いたんだ」 「何も持ってないじゃん」 「いやだから、記憶の中のメモ帳に」 「それは覚えているのでは?」 「何言ってるんだよ。忘れても良いようにメモったんだろうが」 「ちょっと何言ってるのか分かんねえわ」