smile~晴れ渡る空のように~、金目鯛の煮付け、平和の街、時代遅れのロックンロールバンド....ここ最近の桑田さんのソロ楽曲の歌詞が凄ーく凄ーく前向きになってきている。
2011年以前は、桑田さんのソロ楽曲=扱っているテーマが暗い(世相のドス黒い部分を反映)・現実に抗う事なく、そのまま絶望に流されよう・暗い事を明るく歌おう(でも、励ましの歌詞は無い)、っていう傾向がかなり強かった。だからこそ現実をそのまま描写した歌詞の桑田さんなりの風刺表現が完璧すぎて、どんどんどんどん引き込まれていった。アルバムで言うと、その傾向がかなー-り強いのは1994年の「孤独の太陽」、2002年の「ROCK AND ROLL HERO」だと思う。
ただ、2006年頃からはサザン・ソロ共に自分の今後の人生を考えたような楽曲が増えた。年齢と共に、やっぱり歌も変わってくるのかな、って思った。
そして、桑田さんが無事に大病を克服した2011年以降は「それ行けベイビー!!」や「現代人諸君!!(イマジンオールザピープル)」のように少しづつ歌詞に前向きな表現が増えてきた。「サイテーのワル」のように今まで通り世相を反映した歌もあったけど、近年(2020年~現在)は歌詞がもの凄く綺麗(後ろ向きな表現がほぼ皆無)で多少は風刺表現もあるけど、そこまでじゃないし...だから、時代遅れのロックンロールバンドを聴いたときは「最近は前みたいな歌じゃなくなってきたな。」と感じた。
個人的には重いテーマを扱っている(現実のドス黒い部分を反映)・現実に抗うことなく、そのまま絶望に身を任せよう・暗い事を明るく歌おう・暗い事を暗く歌う・風刺がかなー--り強い歌詞中心(前向きな表現なんて皆無)っていう5つの要素が揃った桑田さんソロ楽曲(サザンもだけど)の方が大好きだけど、360度違う歌を作れる桑田さんのふり幅はやっぱり天才だなと思った。だって「どん底のブルース」(聴いてみて!めっちゃ暗いから)とか「東京」とか「ROCK AND ROLL HERO」とか「しゃアない節」とか「僕のお父さん」とか「私の世紀末カルテ」とか作った人が「100万年の幸せ!!」とか「金目鯛の煮付け」とか「平和の街」とかを作っているんだよ?? 本当に作った人、一緒か??って思うよ(笑)