「何でネロ達の邪魔をしてくるの?」
わたしがそう尋ねると、ネロが面倒臭そうに答える。
「暇だからってよ」
あと自分の異能力の使い道がないからとも言ってたな、とネロは続けた。
「ま、ただの愉快犯だよ」
師郎はそう言って笑った。
「…とりあえず、ボクの邪魔をするのはやめてくれない?」
じゃないと具象体出すよ、とネロは脅した。
しかし相手には効かないようだ。
「ハハハッ! 具象体なんかもう怖くないもんね!」
ぼくの異能力で意味なくなるし~と円はネロを煽った。
「あーもう!」
ネロはぱっと手の中に具象体の黒鎌を出す。
「うぜぇ!」
そう怒鳴りつつネロは円に斬りかかった。
しかし彼はいとも簡単にそれを避けてしまった。