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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 10.ウロボロス ⑫

「…どこへ行くの?」
わたしは思わず尋ねたが、コマイヌはちょっとな、と曖昧な返事しかしてくれなかった。
「まぁとりあえず、おれ達も行こう」
そう言ってコマイヌはネクロマンサーと共に歩みを進めた。

また歩き出して暫く。
わたし達3人は相変わらず路地裏を歩き回っていた。
コマイヌ曰く、まだ円は移動しているようだ。
「アイツ…本当にどこへ行ったんだ?」
ネクロマンサーは疲れた顔で呟く。
「アイツがいそうな場所も探してみたけど、収穫はなかったな」
コマイヌも苦笑した。
もうそろ夕方だし、帰りやがったかな~とネクロマンサーは伸びをする。
「…ねぇ」
わたしはふとコマイヌに話しかけた。
「師郎達はどこへ行ったの?」
さっき離れて行ったけど、とわたしは聞く。

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