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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 10.ウロボロス ⑮

「待てぇ!」
ネクロマンサーは黒い鎌の形をした具象体片手に駆けていた。
狙っているのは目の前を走る少年だ。
少年、もといウロボロスは追いつかれまいと必死に走っている。
「捕まってたまるかよ!」
「いーや捕まえてやる!」
そう言い合う2人の後ろをわたしたちは走っていた。
「また言い合っているぜあの2人」
コマイヌは呆れたように呟く。
「…それにしても、師郎達はどこへ行ったんだろ」
わたしはぽつりと言った。
…と、急にウロボロスが立ち止まった。
どうしたのだろう、とわたし達は歩みを緩める。
「ちょ、ちょっとタンマ!」
少し休憩!とウロボロスは声を上げた。
ネクロマンサーは何だよと言いながら立ち止まる。

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