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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 10.ウロボロス ⑯

「今さら命乞いか?」
「いや違うって」
ウロボロスは苦笑する。
「まぁさ…こんな争い不毛だからやめにしない?」
な?とウロボロスは光る目を元に戻しながら言う。
「この通り、ぼくはもう戦う気はないし?」
だからネクロも…と円はネクロマンサーに手を差し伸べた。
ネクロマンサーは訝し気な目を円に向ける。
「今回はこれで停戦って事で」
ほら、と円はネクロマンサーに手を近づけた。
「…」
暫くの沈黙の後、ネクロマンサーはその手から黒鎌を消した。
そして仕方ないとでも言わんばかりに円の手を取ろうとした。
「…フフ」
瞬間、円がニヤリと笑った。

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