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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 11.ゴブリン ⑥

それから暫く経った後。
わたしは路地裏を走っていた。
あの後、わたしは何度も何度もあの少年に遭遇していた。
その度に話をしないかと言われ、その都度わたしは断ってきた。
でもだんだんそれが面倒になってきて、わたしは彼に追いつかれないように走る事にしたのだ。
そして彼に追いつかれないようにするため、細かく角を曲がって遠回りをしていた。
そのお陰か、今の所あの少年には遭遇していない。
この調子で駄菓子屋まで辿り着ければ大丈夫だ。
…それにしても、あの少年はなぜわたしに絡もうとするのだろう。
走りながらわたしは考える。
毎度のごとく話がしたい、と言ってくるが、それはどういう事なのだろうか。
単に暇なだけと考えるには、理由が足りない気がする。
やっぱり何か目的があるのだろうか。
…だとすると、その目的は?

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