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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 11.ゴブリン ⑦

色々考えながら走っていると、駄菓子屋の軒先が見えてきた。
もうすぐ目的地だ。
これで安心…と歩みを緩めた時、急に路地の角から人が現れた。
「よっ」
その人物はわたしに気さくに笑いかけてくる。
「え」
わたしは思わず絶句した。
それもそのはず、目の前に現れたのはさっきから度々わたしの前に現れているあの少年だったのだ。
「どこへ行くかと思ったら、駄菓子屋に行こうとしてたんだな」
いや~見失うかと思ったよ、と少年は笑う。
「それにしても随分と逃げるねぇ」
ま、俺からは逃げられないけど、と少年は言った。
「何なのよあなた…」
わたしは思わず呟く。

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