「あー…なるほど」
耀平の説明を受けて、わたしは納得がいった。
さっき彼の横を通り過ぎようとしても必ず足止めされるのも、どれだけ逃げても追いつかれるのも、全ては異能力のせいかもしれない。
そう考えると合点がいく。
「ちなみに俺は寿々谷で異能力者達の情報屋をやっているんだ」
「え情報屋⁈」
わたしは思わず聞き返す。
「情報屋って、あの、寿々谷の異能力者達にわたしの情報を流しているっていう…」
「そう。その情報屋」
ミツルはそう言ってうなずく。
「寿々谷中の異能力者の情報を集めては、必要とする者に融通する」
そんな情報屋さ、とミツルは笑う。
「君も欲しい情報があるなら、ぜひ俺の元に来ると良い」
ただし、とミツルは続ける。
「俺は”等価交換”がモットーだ…俺に情報を融通してもらいたいなら、それ相応の条件を飲んでもらわらないといけない」