「そんなワケないってどういうこと?」
ヒノが落ち着いた時に僕はもう一度尋ねてみる。
「『人間と機械人間が幸せに暮らす街』だなんて、嘘ばっかり!そうやって幸せに暮らしてる所なんて片手で数えられるくらいしかない!」
「うん。確かにそう、だね...」
機械人間は「モノ」として扱われることが大多数だ。
そこを突かれると何とも返答しづらい。
「ヒノは最近怒ってばかりですヨ。もう少し冷静になりましょウ?」
ネムがひょっこりとリビングに顔を出した。
「はあ!?そんなことないし!」
「ほら、今も怒ってル」ネムが静かに返す。
「うるッッッさい!!!」
どうやら喧嘩が始まったようだ。やれやれ...。