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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 12.ユニコーン ⑱

わたし達がかくれんぼをしていた墓地から歩いて約15分。
わたし達は新寿々谷の路上にいた。
かくれんぼで最後まで見つからなかったネロを探すために、コマイヌの異能力を使って捜索中なのだが、なぜかわたし達は墓地の外にいた。
墓地の外に痕跡が続いているのだから、墓地の外にいるんだろ、とコマイヌが言っていたが、それでも彼女が心配だ。
本当にどこへ行ってしまったのだろう。
…と、歩いていると、不意に先頭を行くコマイヌが足を止めた。
見ると小さな交差点の角に小さな少女がしゃがみ込んでいる。
「…」
「…」
両者は互いに見つめ合う。
「…おいネロ」
先に口を開いたのはコマイヌだった。
「何でこんな所にいるんだ」
そう聞かれても、ネロは黙ったままだ。

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