ユニコーンは暫くネロの事を見つめていたが、やがてふふふと笑い出した。
「…なるほどねぇ」
そういう事だったの、とユニコーンは目を細める。
「ネロ、あなた家出したのね」
言われたネロはビクっとする。
「い、家出…」
「家出か~」
「なるほど」
わたしは思わぬ理由に驚いたが、他の皆はそうでもないみたいだった。
「ネロ、また家出したのか?」
師郎がそう尋ねる。
「うん、まぁ…」
ネロは気まずそうにうなずく。
「まーネロの家ではよくある事だからな」
いつものことさ、とミツルは言う。
「また親とのケンカか?」
「絶対そうだろうな」
師郎とミツルはネロの家出原因について盛り上がる。