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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 12.ユニコーン ㉖

「そもそも学校の友達でもない奴を家に泊めるのは、ちょっと…」
耀平は微妙な顔で言う。
ネロはえーと駄々をこねる。
「別に良いじゃん」
「良くない」
あと女子を家に泊めるのって抵抗あるし…と耀平はそっぽを向きながら呟く。
「何だよそれ~」
ネロは頬を膨らます。
「じゃーボクはどうしたら良いんだよ~」
家に帰りたくないし、とネロはこぼす。
耀平はえーと不満そうにしていたが、暫くしてこう言った。
「じゃあネロ…おれと一緒に家に帰るか?」
ネロはえ?と聞き返す。
「おれがネロを家まで送って行く、それで良いだろう?」
耀平はムッとした顔で言う。
ネロは暫しポカンとしていたが、やがてこう答えた。
「…じゃあ、そうする」
それを聞いて、耀平は安心したような顔をした。
「じゃあ家へ帰れるな」
そう言って、耀平はネロの頭を撫でた。

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  • このエピソードもそろそろおしまい
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