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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 13.リャナンシー ⑥

夕方、午後6時頃。
日が暮れかけた寿々谷公園は、たくさんの人でごった返していた。
「なぁ、何で着物なんだ?」
「え」
わたし達はちょうど寿々谷公園の片隅で合流した所だった。
「別に良いじゃん浴衣でも…」
1人だけ浴衣姿のわたしは、師郎に突っ込まれてそう返す。
「うーん屋台ガンガン回るなら普段着の方が良いと思うぜ」
「うんうん」
耀平とネロはそう言ってうなずく。
黎はわたしに冷ややかな視線を送っていた。
「えぇ…」
言われてショックを受けていると、背後から聞き覚えがある声が飛んできた。
「あら、皆お揃い?」
振り向くと、ミツルと浴衣姿の唯似が立っていた。
「あ、浴衣!」
わたしが思わず声を上げると、唯似はうふふと笑った。

  • ハブ ア ウィル ―異能力者たち―
  • 冒頭のスペースは前回のラストに入れ忘れたもの
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