読者諸君、オカルトは好きだろうか。超能力に興味はあるだろうか。『都市伝説』の4文字に心躍らないだろうか。
この俺にそう問うなら、その答えの悉くは「はい、勿論」とかになるだろう。しかし、それらを信じるかと問われたなら、単純に「イエス」と言えないだろう。
世間一般に総じて非実在と認識され、飽くまでも創作物とされるそれらの概念に対する俺の興味関心は、最早狂信の域に達している。
それらは確実に実在し、俺達一般人の住む世界とは薄皮一枚隔絶されたすぐ傍に蔓延っているんだ。
信じているか否かなんて問いは、そもそも存在しないものに対してで無ければ無意味なものだ。そもそも存在しているものに、信じるも何も無い。「確かにそこにある」、ただそれだけの話でしか無いんだ。
さて、前置きが長くなったが、早い話が俺は『そっち側の世界』が好きでたまらないわけだ。
そんな俺が、あんなものを見ちゃったものだからな。嫌でも興奮して首を突っ込みたくなるってものだろう。
それから、俺の人生はがらっと変わっちまったってわけだ。