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ハブ ア ウィル —異能力者たち— 13.リャナンシー ⑬

「ありがとうございます!」
女の人はそう言って頭を下げた。
「じゃあ探しますかね」
でもその前に…と耀平は女の人に視線を向けた。
「娘さんが持っていた物って何かあります?」
耀平が尋ねると、女の人はえぇ、と手に持っている小さめの鞄を見せる。
「うちの子の鞄です」
耀平はどうもと言ってそれを受け取った。
そしてそれを、パーカーを目深に被り両目を赤紫色に光らせたネロに見せた。
「あの、娘は本当に見つかるのでしょうか…?」
女の人は心配そうに呟く。
「あー大丈夫ですよ」
俺達には裏技があるんで、と師郎は得意気に言った。
「見つけられそうか?」
鞄を暫く眺めるネクロマンサーに対して、耀平は尋ねる。
「コマイヌの力があればね」
そう言って、ネクロマンサーは笑った。

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