散開したわたし達は、ゆっくりとりいらちゃんと謎の人物に近付いていた。
できるだけ違和感のないように、何気ない感じで近付いていく。
そうすれば、無事りいらちゃんを保護できる…はずだ。
一緒にいる謎の人物の事が気になるが、、あまり気にしている余裕はない。
一刻も早く彼女をお母さんの元に返してあげなければ。
「…?」
りいらちゃんの背後にゆっくりと近付く中、ふと殺気を感じた。
ちら、と斜め前を見ると具象体を持ったネクロマンサーが駆け足でりいらちゃん達に近付いていた。
「え⁈」
わたしが思わず叫ぶと、りいらちゃんははっとしたようにこちらを向く。
「―」
ネクロマンサーはそのまま黒鎌を謎の人物に振りかざそうとした。
「⁈」
しかし、謎の人物はすんでの所でそれを避ける。
「ちょ、ちょっと⁈」
わたしが思わず言うと、ネクロマンサーはうるさい!と叫んだ。