0

無能異能浪漫探訪⑫ 何かすごそうな門司の双子

「モジミチルです!」
少年が言った。
「モジヒナです!」
少女が言った。
「コックリさんやるって聞いて」
モジミチルが言う。
「低俗霊呼ぶって聞いて」
モジヒナが続く。
「たかが低俗霊がどこまでやれるかなって」
モジミチルが更に言う。
「神様の御前にのこのこやって来る度胸があるのかなって」
モジヒナがさらに続く。
「……あいつら何言ってんの? 神様?」
弥彦氏に尋ねる。
「いや、割とマジなんだよ……」
彼はそう答えた。何だろ、滅茶苦茶強い守護霊でも憑いてるのかな。
「まあ良いや。俺の降霊術は絶対っすよ。神様がいようが悪魔がいようが、絶対に来てくれます。嫌だと言っても来させます」
不敵な笑みを浮かべて言ってやる。できるだけ信用させなくちゃならない。この段階で、少しでも「もしかしたら」って思わせることが重要だからな。
「それでは……今度こそ始めていきましょうか。皆さん、呪文はご存じで? それではご唱和ください」
こっくりさん、こっくりさん、どうぞおいでください。もしおいでになられましたら、「はい」へお進みください。

  • 無能異能浪漫探訪
  • 能力者として半人前(物理)な双子
  • だけどできることのヤバさはトップクラスな双子
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。