「うっ」
これは流石にこたえる。
わたしはついうろたえてしまった。
「と、とにかくさ」
わたしは気を取り直して話を続けた。
「どんどん公園の外に向かって進んでるみたいだったから、どこかへ行こうとしてたのかなって」
どこか、行きたい所でもあったの?とわたしはりいらちゃんに聞く。
「…」
りいらちゃんは沈黙する。
やっぱり、話してくれないんだろうか。
わたしが諦めかけた時、不意にりいらちゃんが口を開いた。
「…帰りたかった」
急に彼女が口を開いたので、わたしは驚いて目を丸くする。
「帰りたかったの」
前、住んでいた所へ、とりいらちゃんは続ける。