「…ただ、通りすがっただけ」
黒い人物はそっぽを向いて答えた。
ふーんと少女は頷く。
「それにしても貴方、異様な魔力の気配がするけれど…何者なの?」
黒い人物はハッとしたように振り向く。
「お前何でそれを…」
黒い人物がそう呟くのを見て、少女は笑う。
「分かるのよ、わたしには」
魔力の気配が、と少女は続ける。
「ただそれがあまりに異質だっただけで」
「それ以上言うな」
黒い人物は少女の言葉を遮る。
少女は驚いたように目をぱちくりさせる。
「…それ以上は言うな」
黒い人物はまたそっぽを向いた。
テトモンさんの長編小説だ!
どことなく以前テトモンさんが企画していた悪魔戦争の雰囲気を感じました。
レスありがとうございます。
実は「Daemonium Bellum」ベースじゃないんですよね〜
他のお話ベースというか。
まぁ続きを楽しみにしていらしてください。