どこにでもありそうな小さな喫茶店が入る建物の屋上。
そこにふわりと黒い人影が降り立つ。
黒い羽を生やした”それ“は、屋上に降り立つとともに背中の羽を消した。
そして屋上の塔屋に入って行った。
「…」
屋上の塔屋の中の階段を下り、黒い人物は物置のような部屋に入っていく。
部屋の中には古びたテーブルがあって、その周りでどこか異質なコドモ達が談笑していた。
…と、黒い人物に誰かが勢いよく飛び付いた。
「ナツィ‼︎」
おかえり〜と金髪に角が生えたコドモが黒い人物に抱きつく。
「おやつ買ってきた⁇」
金髪のコドモは笑顔でそう尋ねる。
「…一応」
それはいいからとりあえず離れろ、”キヲン“と“ナツィ”と呼ばれた黒い人物は言う。