「何だよさっきの話って」
ナツィが不思議そうに呟く。
ピスケスはふふふと笑って話し出した。
「最近”学会“が追っているホムンクルスの話よ」
…人造人間か、とナツィは呟く。
「ええそうよ」
ピスケスはそう言ってティーカップに口をつける。
「人造人間って今学会の規則で禁止されてるんじゃなかったか」
ナツィが言うとピスケスはうふふと笑った。
「それがね、ある魔術師がこっそり作ったらしいのよ」
その魔術師はすぐ学会にとっちめられたんだけどね、とピスケスは続ける。
「でも肝心のホムンクルスが逃げ出したらしくて」
「それマズくね?」
ナツィは思わず遮る。
「学会は何をしてるんだ?」
呆れたようにナツィが呟くと、ピスケスはふふふと笑った。