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薔女造物茶会 Act 9

誰もいない建物の屋上。
そこにフリルがついた紅色の服を着た少女が立っている。
少女は何をするまでもなく、屋上からの風景を眺めていた。
…と、少女が何かを察したようにちらと後ろを見た。
その直後、何者かが黒鉄色の鎌を少女に振りかざした。
「!」
少女はすんでのところでそれを回避する。
そしてどこからともなく花で装飾された槍を取り出し、襲って来た相手に向けた。
「あら」
貴方だったのね、と少女は微笑む。
鎌を持った人物…ナツィは無言で対峙する。
「何も言わずに襲ってくるなんてひどいじゃない」
少しくらい声かけてよ、と少女は続ける。
「…」
ナツィは黙ったまま鎌を少女に向ける。

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