「え?嘘だろ?よりによって今かよ!」「どうしたの?スマホのバッテリー切れたの?」「いや、そうじゃなくて、俺が昨夜、かなりお高いホテルに泊まって手持ちが少ない中バーツからリンギに変えなかったせいかもしれないんだけど、リンギがもうない…」「はい、これ。実は、兄貴がコインロッカーに荷物入れてくれている間に両替しておいたんだ」「ありがとう。助かったよ」「色々奢ってもらったお礼。夕飯は私が奢るよ」「え?本当にいいのか?」「もちろん。色々やってもらったのに、私たち2人の旅なのに私だけ動かないの変だからね」「俺たち2人の旅か…って!俺たちは龍馬とお龍さんかよ」「わざわざ私が好きな幕末の話で例えてくれてありがとう」
そんな風に談笑して地下鉄(に乗り込み、気付いたら目的の駅だ
「あっ…もうこんな時間か…荷物取り出してたら飯食う時間ないな」「荷物先に取り出しちゃおっか。食料はその後に考えよう?」
「分かった。列車に乗らないと大変なことになるからな」
いよいよ、次は見慣れたクアラルンプールを離れ、バンコクへ