…と、その時だった。
どこからともなく矢が飛んできて、ナツィの鎌に当たった。
「⁈」
驚いて矢が飛んできた方を見ると、青い髪をなびかせた人物が弓矢を構えていた。
「ピスケス…」
ナツィは背中に白い羽の生えた青髪の人物を睨みつける。
よく見るとピスケスの側には物置にいたコドモ達もいた。
ピスケスは呆れたように言う。
「何をしているのよ、お前」
獲物を殺してしまってはもったいないじゃない、とピスケスは言う。
「貴方達…」
少女は訝しげにピスケスの方を見る。
「ふふふ、私達は”学会“の関係者よ」
貴方を捕らえにきたの、とピスケスは微笑む。
「さぁ覚悟なさい…ホムンクルスの“ロザリンド”!」
ロザリンドと呼ばれた少女は鼻で笑う。
「ロザリーと呼んで欲しくてよ!」
そう言ってロザリーは屋上の柵を飛び越えた。