「郷に入っては郷に従えって言葉あるし、着替えて行くか」
僕は急いで着替えて、みんながいっている方向へ歩き出した。初めての軍服、軍靴は違和感しかない。気にせず進んで行った。
朝礼が終わり地図を確認していると、さっき起こしてきた人がこっちに向かって来た。名前は山下淳弥と書いてある。
「高部よく間に合ったな!今日は飛行訓練の日だよな」
「えっ、飛行訓練!?」
僕は驚いた。飛行機なんて一度も操縦したことない。
「いや、書いてあったけど」
「あっ、そうか」
「じゃ、行っとくぞ」
と言って山下は行ってしまった。
僕も行きながら、前読んだ本について思い出していた。そう、零戦の操縦方法だ。
零式艦上戦闘機、日本海軍最強の戦闘機だ。
僕は飛行用の戦闘服に着替えて、上官は訓示をしていたが緊張でまったく入って来なかった。そんな状態で、零戦に乗り込んだ。そして、ドアを閉め、プロペラを回して、押してもらい、飛行機は速度を上げる。僕の震えてる手が操縦桿を引いた。
時期的に考えて、この作品のモデルって真珠湾攻撃を見据えた鹿児島湾上空での低空飛行訓練かな?