山本五十六。連合艦隊司令長官。海軍の中でもトップクラスの人物。あの真珠湾攻撃を画策した張本人。そして、僕が一番尊敬している人。
その山本五十六がすぐそこにいるのだ!心臓がバクバクと音を立てている。さっき零戦に乗ってた時より緊張している。
「集合!」
大きな号令がかかった。全員が走って集合する。僕も遅れまいと走って行った。
「今日は山本長官がいらっしゃった。では長官、訓示をお願いします」
山本長官が真ん中に来る。
「諸君、良く訓練に励んでいる。その鍛えた精神と体力でお国のために精進していきなさい。」
山本長官は、真ん中から去って行く。山本五十六を間近で見られて、僕は感無量だ。それと同時にこれは夢ではない、自分がこの世界に来てしまったことを実感した。つまり、僕はこの世界で生きて行くための戦いをしなければならない。そう決心させた。