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ユーラシア大陸縦横断旅39

ケルンを出てからおよそ40分、ライン以西の平野を駆け抜けて最初の停車駅にしてドイツ最後の停車駅、アーヘン中央駅に着いた
「もうアーヘンか…次はリュッティヒ、そしてノルトだな…ノルトの次が目的地のセントラール…」と呟く俺と違って彼女は楽しそうだ
「ベルギー、楽しみだなぁ。ワッフルとか、色々甘いお菓子で有名なんだろうなぁ。アントワープとかブルージュの旧市街も良い。イープルでは猫祭りの時期だから猫耳付けて愛しの彼氏を惚れさせちゃおっかなぁ」と独り言を言っている
「全部聞こえてるぞ〜」と言うと2人揃って顔が赤くなる
そして、リエージュに着くまで沈黙が続く
「もうリュッティヒか」と言うと「リーゲじゃないの?」と訊かれた
「それを言うならリエージュだね。リュッティヒはドイツ語の名前さ。フランス語ではEの字の上に点があればその文字はエ段の音で発音する。逆に、点が無ければ発音しないよ。あと、リエージュと言えばワッフルだね。あのサクサクした感じのベルギーワッフルはリュッティヒのスタイルだね。反対に、丸くて焼き目が付いた柔らかいヤツはブリュッセルのスタイルさ」と返すと、「もっと知識がないと貴方は楽しくないのかなぁ」と言って俯く彼女に「君と一緒だと楽しいし幸せだよ。むしろ、君ほど意気投合できる女性とお付き合いしたことないから。大好きだよ」と返して彼女にキスをする
「これ、一塁だからな」と言ったらどちらともなく笑い出す
そうして2人だけの時間が過ぎると、Bruxelles Nord と書かれた駅に着いた
「そろそろ降りる支度しないとな。もうブリュッセル北だから次の駅で降りるよ」と告げる
そして、列車を降りて今夜の宿に向かう
「何か、色々あったな。」と言うと「そうだね。でも、明日はパリで過ごすの、楽しみだなぁ」と返ってきた
「俺、イギリス英語は話せるけどフランス語は話せないぜ?」と言い、彼女も笑い出す

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