アウデナルデを発ち、これからパリへ向かうべくブリュッセルへ戻る列車に乗り込む
ブリュッセル・ミディ駅からフランスの高速鉄道TGVでパリ北駅を目指すことになっていた
だが、列車は遅延しているのか発車時刻になっても列車は来ず、スマホが鳴り響く
電話に出るとあの幼馴染からだ
「聞こえてるかい?大変なことになってる!」そう言われたので咄嗟にスピーカーにする「どうした?手短に言ってくれないか?俺たち、まだブリュッセルにいて、これからtgv乗る予定なんだよ。」「僕は今、君たちを迎えに行くためにユーロスター乗ってたんだけど、トンネル抜けた先のカレーで足止め。仕方ないから他の手段でパリを目指そうとして調べたらストライキでどこも鉄道は動かないし、バスも動いてないことが分かったんだ。バリにいる友人曰く、メトロもダメだそうだ。彼がこれからカレーまで迎えに来てくれるそうなんで、こっちは待ってるんだよ」と衝撃の事実を伝えられる
「パリメトロもダメなのか?参ったな…」と言って考え込む
彼女が「飛行機はダメなの?」と訊いてきた「パリの空港から市街地へ行くにはタクシー、バス、メトロ、幹線鉄道の4通りの手段があるんだけど、今の話だと全滅なんだよなぁ」と答えて暫く考え込む
すると、幼馴染が「オルリーはどうかなぁ」と提案する
「オルリーか…ブリュッセルからはダメだから、スキポール発しかないよな?」と尋ねると、「そうだね。僕が取っておくよ。ただ、手配した会場の人達もストライキしちゃってるから予定通り開催できない。だから、確実にパリに来れるように手配しとく。チケット番号とかLINEで送るよ。」と言われてすぐに電話が切れた
「予定変更だ。アムステルダムに行こう」と彼女に声をかけ、目の前に来た北行のICに乗り込む