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ユーラシア大陸縦横断旅43

「駅舎、赤レンガだね。」「そうだな。故郷の丸の内を思い出すよ。」「東京駅もかつての江戸城の堀として開削された水路に囲まれているんだったね」
そんなやり取りを経て、スキポール空港方面行きの電車に乗り込む
空港で搭乗手続きを済ませると、保安検査場を過ぎて目の前のゲートにエールフランス機が停まってる
チケットを見ると、なぜか2人ともビジネスクラスだ
「アイツ、こういう粋な計らいできるのは変わってないな」と言って笑う
離陸直後、彼女が「綺麗な夜景」と呟く
「そうだな。The Hage、つまりハーグだって」そう言っていると、気付いたらもうランス上空だ
フライトはあっという間に過ぎてターミナルに着いた
荷物を受け取って出ると、幼馴染が1組のアジア系のカップルと共に待っていた
お互いに簡単な自己紹介を済ませて車に荷物を放り込む
幼馴染曰く、そのカップルはアイツのロンドンの日本人学校時代のクラスメイトで2人とも九州出身だそうだ
彼女さんは俺の彼女と同じ福岡県出身ということで意気投合しているようだった
薩摩隼人の彼氏さんはハンドルを握りながら、「色々あったけど、アキラ(幼馴染の呼び名) からプラン聞いて、俺たちで埋め合わせたんだ。パリは初めてなんだろ?楽しめよ。」と言ってくれた
幼馴染に「そう言えば、ロンドンのホテルはどうしたの?連泊だったよな?」と訊くと「カレーにいた時に連絡したんだ。そしたら、パリの系列ホテルの予約取ってくれたんだ。だから、3人揃ってパリで一緒だね」と言って男3人で談笑していると、エッフェル塔がセーヌの向こうに見えた
「Привет, Париж 」と呟く
夜景は今日もパリを輝かせる

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