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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 14.ヌリカベ ⑬

その様子を見て歩き出した時、ふと視界に見覚えのある4人組が目に入った。
「あ」
わたしも相手方も、思わずそう呟く。
「…」
目が合うと、両者の間に微妙な空気が流れた。
「…何だよ」
最初に口を開いたのは、4人組の1人、小柄な少女ことネロだった。
「何って…」
「いや何か用かよ」
ネロはジト目でこちらを見る。
「用って…特にないけど」
「あっそ」
わたしが言い終わる前に、ネロはそう吐き捨てた。
「て言うか珍しいなお前」
おれら以外の人間と一緒にいるなんて、と黄色いTシャツの少年…耀平が言う。
「友達か?」
そう耀平に聞かれて、わたしはうんとうなずく。
「友達、わたしのクラスに転入してきたばかりなの」
わたしがそう言うと、坂辺さんは恥ずかしそうな顔をした。

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