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ユーラシア大陸縦横断旅55

8時30分、ロンドン・ユーストン駅13番線からAvanti-West Coast線グラスゴー中央駅行きの特急が定刻通り発車する
「これからどのくらいかかるんだ?」「5時間。博多行くもんだと思えば良いさ」「本当に感覚で言えば福岡行くのと同じだな」そんな風に談笑していると、俺ではなく幼馴染に向かって「久しぶりだね」と日本語が飛んできた
話を聞いていると、幼馴染と仲良さそうに話す若い女性は中学時代の同級生、そして周りの男衆はその知り合いのようだ
「お前、もしやストライクか?」「中学の英語キャンプ以来じゃん!皆久しぶりだな」「それだけじゃないだろ。ほら、中3夏のコンテスト」「あっ!確かにあの時各校の名前背負ってたけど皆いたな」「やっと思い出したか」「忘れててごめん」
幼馴染は同級生と、俺は2泊3日苦楽を共にした4人の友と話していると、膝枕で寝ていた彼女が起きて「騒がしいけど何かあったの?」と訊いてくる
「起こしちゃったよね。すまない。別に騒ぐほどのことじゃないさ」と返す
そして、俺の彼女も交えて談笑して30分が経つ
「そろそろウォリントンだな。俺達4人はここで降りるんだ。またあの時の皆で集まろうぜ。グループ入れてやるよ。」そう言って西中のリーダーが画面を差し出す
「ありがとう。また地元で会おう」
そう言って4人とは別れる
「これで俺達3人の旅は再開だな」「いや、4人だよ。紹介が遅れたね。こちら、僕の彼女さ。というか、中1の時のキャンプで同じグループだったそうだから君は知ってるよね」「当時はネイティブ講師と意気投合してたんだよなぁ」「レクでイギリスからアメリカのブースに行った時『Are we immigrants?』って質問したよね。中1で歴史を絡めたあの台詞言ったのは凄いと今になれば思うよ。あと、書き取りゲームでネイティブ受けが良い単語だけ選んでたよね」「オージー相手の時はそうだったね。俺、母さんの母国以外で初めて訪れたのがシドニーだったんだ。シドニー行った当時は動物が好きで、タロンガ動物園で見た動物を片っ端から書き出してただけさ。スポーツだって、俺はサッカーのつもりでFootballって書いたらオージーに誤解されそうになってBritish-Footballって言ったのさ」
思い出話をする2人とそれを聞いて驚く2人を乗せ列車は北上を続ける

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