今日、合唱コンクールがあったのだ。
何だかとてつもない喜びと、悲しみと、寂しさに見舞われ、ふわふわしているのである。
今からその経緯を話すが長くなるであろうこの文を読みたくない者は読まなくとも怒らない。
1年生。「合唱コンクール」という名前のものはあった。でも、コロナというやつでクラスごとに賞など何もない、意味のない発表。どこにも届けることはできなかった。
2年生。初めての体育館での発表。観客者はいない。目の前に置かれたカメラが、その中のライバルに歌を届ける。放送でのクラス賞発表。金賞。最優秀賞はとれなかった。
3年生。会場の発表。ホール。一気にクラスのやる気度が上がった。毎日の練習と最後の行事へのタイムリミット。今日、ホールへ。近くの公園での練習、数人の鬼ごっこ。目が癒された。銀賞。ショックで無意識になぜか、拍手をしていた。金賞、優勝、目指して、いけると思っていた。
正解とは、理由とは、努力とは、何なのだろうか。
青春だと願ったあの日、頑張った。
頑張って、壊れた。
幸せだと思っていた日々に、やがて、別れが来る。
合唱コンクールの最後は、学年代表の大きな大きな、さらに大きな、「ブラボー!」で締めくくられた。
そして、また大きな大きな拍手が起こり、そこでやっと正解を知った。
ずっとずっと大好きな人たちをさらに好きになった。
明日から、また大変な日常が始まる。
そして、卒業合唱の練習が始まる。
ふっと息を吐いたら泣きそうな、そんな今までがまた始まってしまうけど、あの「ブラボー!」はきっと忘れない。